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2018/08/04
建築士・設計士
庭屋一如(ていおくいちにょ)
こんにちは、”A2 髭の設計士” です。
現在 猛暑真っ盛り・・・。
外出するのもうんざりな感じで、少しでも涼しげな話題を・・・と思い、
建物の”軒(のき)”のお話しを少々。
建物にとって、軒は大変重要な役割を持っています。今の様な季節(真夏)は特に実感します。
夏の日差しを適度にさえぎり日陰をつくる効果、雨をよける効果、室内温度を下げる効果等々・・。
建築の設計でも、様々なシーンで”軒”は活躍します。
上の写真は、もう5年以上前に設計させていただいたカフェ併設の住宅。
写真の部分は、カフェ部分のテラスで内部が通常のお店。大きな窓を全開すると完全に”オープンカフェ”
になり、テラスで心地よい時間を過して頂けます。
他にも”軒”はいろんな効果があります。
庭屋一如(ていおくいちにょ) 聞きなれない言葉ですが、日本独特の美意識に基づいた考え方です。
”庭と建物が一体となり、調和がとれ、居心地の良い空間” というのが一般的な定義らしいです。
特に京都の文化の中に社寺仏閣はもちろん、お屋敷、別荘、一般住宅に至るまでその文化は浸透しています。
上の画像は、少し画像が荒いですが、京都迎賓館の風景の一部。食事を頂くお座敷から庭を眺めるシーンで
とても深い軒が、前面の庭の風景を美しく切り取っています。
庭の見え方を優先して”軒の深さ”を設計時に決定したと聞いています。
今の季節、軒のありがたみを感じつつ、今後の設計にも 庭屋一如(ていおくいちにょ)
活かせたら・・・・。などと考えているのですが。
”髭の設計士”のつぶやきでした。
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